東京地裁は21日、俳優らを動画投稿サイトでの暴露投稿で脅迫したなどとして、暴力行為法違反(常習的脅迫)や名誉毀損(きそん)、強要、威力業務妨害、証人威迫の罪で起訴された元参院議員ガーシー(本名・東谷義和)被告(51)の保釈を認める決定をした。保釈保証金は計3000万円で即日納付した。4度目の保釈請求で認められた。弁護人が19日に保釈を請求していた。
午後7時43分、黒いワゴン車が横付けされると、後部が開いて段ボールが4箱積み込まれた。その直後、ガーシー被告が前に88と白いマークの入った黒のTシャツと、短パン、こげ茶のサンダルばきで姿を見せた。茶髪を南南西から吹く風になびかせながら無表情のまま、報道陣約100人の前で約7秒、頭を下げた。そのままきびすを返すと、同45分に車に乗り込んで東京拘置所を出た。
ガーシー被告は19日、東京地裁で開かれた初公判で、起訴内容について「間違いありません」と述べて謝罪。「一生をかけて反省し、罪を償っていくつもりです」と語った。「被害者と代理人の方が来ていると聞いています」と、傍聴席に向かって「本当に申し訳ございませんでした」と頭を下げた。
弁護側は脅迫行為に関し「常習性は認められない」として一部否認の姿勢を示した。
被告は昨年7月の参院選比例代表で旧NHK党から初当選。一度も登院せず今年3月に参院本会議で除名された。滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)から6月に帰国し、警視庁に逮捕された。