埼玉県の自民党県議団が、小学生3年生以下の子どもを自宅や車に残して外出することなどを禁じた虐待禁止条例の改正案を県議会に提出し、13日に本会議採決が予定されていることをめぐり、「身内」の自民党の国会議員からも疑問の声が出始めた。
埼玉5区の牧原秀樹衆院議員は8日、X(旧ツイッター)への投稿に「これだけの反対の声がある中強引に進めるのは私は断固反対です」と県議団の手法に疑問を呈し、9日には「埼玉県の条例の件は明日何らかのご報告することもあるかと思います。多くの皆様のお声を賜りその声は一つ一つ確認させて頂いております」と記し、10日以降に新たな展開が起きる可能性を示唆した。
牧原氏は8日の投稿で、条例について「ご心配をおかけして本当に申し訳なく存じます」とした上で「ただ私が聞いたのは条例の中身は報道やご心配頂いているようなものではなく禁止や罰則を課すようなものでもない。そしてその趣旨も含め説明責任を果たすとのことです」と記した。別の投稿では「これだけの反対の声がある中強引に進めるのは私は断固反対です。ただ県議会の方は報告したような認識でこれを機として子育て見守り支援の強化をしたいと考えてるとのことで13日にも採決の構えです。諦めずに何とかいったん引き下げるよう働きかけます」と、13日の本会議採決を取り下げるよう働きかける意向を示した。
一方、文科相経験者の柴山昌彦衆院議員(埼玉8区)は8日、県議団の動きについて、Xに寄せられた投稿に答える形で「国会議員たちには寝耳に水でした。早急に善処を求めていきます」と投稿。9日には、廃案に向けて対応を進めるよう求める投稿を引用する形で「憲法92条『地方自治の本旨』に含まれる団体自治の理念から、条例制定に国会議員の関与をする仕組みにはなっていません。ただ、住民の皆様からの不安の声が数多く寄せられており、国会議員としても善処を求めていきたいということです」と理解を求めた。
また、埼玉3区選出の黄川田仁志衆院議員は9日、Xへの投稿に「私自身、共働きで子どもを育てており、過去の自分の子育てと今回の改正案の内容と照らし合わせると、虐待に該当するかもしれないものがいくつかあり、大変驚いております」と記し、条例案の内容に戸惑いをみせた。
別の投稿では「地域の方からこのようなご意見をいただきました。『私はシングルで子育てをしているが、今まで私がやってきたことが虐待だと言われているような気がする。これでは、子どもたちが可哀そうだし、親の信用にもかかわってくる』。このような思いをさせてしまうことは、誰の本意でもないはずです」とした上で「県内の自民党所属の国会議員と連携、協力して、県議会議員に地域の皆様からのご意見を伝えると共に、当改正案について再考を促したいと思います」と、県議団に再考を促す考えを示した。

