王座を奪取して8冠全制覇を達成した藤井聡太8冠は、挑戦者を決めるトーナメント、リーグ戦には出場せず、待つ立場になる。

対局数も減るし、間隔も空く。今後、どう対応するのか。「ひふみんアイ」でおなじみ、加藤一二三・九段の特別版です。

対局数は減っても、藤井8冠は今まで以上に研究する時間がある分、有効に働くと思われます。もともと研究熱心な棋士で、研究の結果を勝敗に結びつけています。途中で危ない局面がありながら、勝った将棋も見つめ直しています。本人の頭の中で、勝利への道筋が立っていると思います。

特に、序盤の作戦を念入りに研究するのではないでしょうか。これからの対戦相手は、序盤で前例のない自分の研究手順をぶつけてくる可能性が高いと思われます。長期政権を維持するには、その作戦への対応が大きく左右するでしょう。

タイトル戦は直前まで挑戦者が分かりません。私がタイトルを持っていた時は、挑戦者が決まってから研究していました。藤井8冠のことですから、誰が出てきてもいいように、挑戦者候補4~5人の棋譜を研究して準備するのではないでしょうか。

永瀬さんという共同研究の仲間もいます。「練習試合」により多く、より深く時間を割けるという点でも有効だと思います。(加藤一二三・九段)