藤井聡太王座(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が同学年の伊藤匠叡王(22)の挑戦を受ける、将棋の第73期王座戦5番勝負第1局が現地時間の4日、シンガポールのセントーサ島にある「アマラ・サンクチュアリ・セントーサ」で行われ、後手の藤井が66手で伊藤を下し、開幕白星発進した。藤井は王座3連覇を目指し、王座戦初挑戦の伊藤は2冠目奪取を狙う。第2局は18日、兵庫県神戸市「ホテルオークラ神戸」で行われる。

12連勝中と破竹の勢いだった伊藤の連勝が止まった。戦型は雁木(がんぎ)に進み、伊藤は藤井の研究手を時間をかけて受けたが、中盤から主導権を握られ、投了に追い込まれた。

終局後、伊藤は「こちらがキズが多い形で、神経を使う展開だった」と振り返った。

多くの海外のファンが詰めかけた大盤解説会では「早い段階で苦しい展開にしてしまった。終盤も一手余される展開になってしまった」と話すと、会場では伊藤の言葉が英語に翻訳され、紹介された。

藤井とのタイトル戦は昨年4~6月の叡王戦以来、3度目。この時は伊藤が3勝2敗で勝って初タイトルを獲得し、全8冠を保持していた藤井から全棋士で初めてタイトルを奪った。

初の海外対局で開幕黒星発進となったが「貴重な経験をさせてもらった。次局は反省を生かして熱戦にしたい」と意気込んだ。