元テレビ朝日社員の玉川徹氏は6日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。米国がベネズエラに軍事攻撃を仕掛け、マドゥロ大統領を拘束し米国内で裁判にかけようとしていることに対して、「日本政府は(トランプ政権に対して)毅然(きぜん)とした対応を取るべきだ」と、強く訴えた。
番組では、ベネズエラ情勢について最新情報を含めて詳報。マドゥロ大統領は5日午後(日本時間6日未明)に移送先のニューヨークの拘置所から連邦地裁にヘリで移送され、初めて臨んだ法廷で、麻薬テロなど自身に問われた4つの罪状をすべて全面否定し「私は無実だ。私はまともな人間で、今も我が国の大統領だ」と主張した内容についても伝えた。また、大国である米国の行為に対し、現状、各国の反応に温度差がある現実にも触れた。
玉川氏は、この実態について見解を問われ「法律は国際法であれ国内法であれ、大元のところは、自分が他者からされたら受け入れられないことはお互いにやめましょう、ということで集団で決めるということ。そういう意味でいえば、自分の国にアメリカの軍事力が入り、自分の国の元首を拉致して連れ去るということを認められる国は、どこにもないと思う」と指摘。「(米国が)それ(他国の元首の拘束)をやったということなので、やったという事実は、何を言っても正当化できないと、私は思いますね」と述べた。
「それぞれの政府はそれぞれの立場で見解を示しているが、日本政府がどうなんだ、というところは昨日も話しましたが」とした上で、「(今朝の)新聞が社説などで、日本政府に対して『こうすべきである』と主張している。たとえば朝日、毎日、読売はどこも、アメリカのことを非難している。非難しないと、ダブルスタンダードになってしまうんですよ」と訴えた。
「今まで日本のメディアは、ロシアがウクライナに軍事侵攻したことは、武力による現状変更で、法の支配を超えているということで、非難してきた。だから今回、アメリカはいいんだということになると、ダブルスタンダードになる。だから、新聞も(米国の対応を)批判している」と主張し、「私は、日本政府は毅然とした対応を取るべきだとと思う。じゃないと、これから中国とかに対して。日本は主張できなくなりますよ」と述べ、今回の米国の攻撃について直接の論評を避けている高市早苗首相の対応に疑問を呈した。
この主張に、国際関係論が専門で、解説で出演した同志社大の三牧聖子教授は「おっしゃるとおりです」と応じ、「各国とも最初の声明は控えめで、ほとんどアメリカへの批判も、国際法の尊重すらほとんどない状況だったのが、昨日になって、ハンガリーを除くEUは、国際法を尊重しましょうという声明を出している」と述べた。「この状況で、アメリカだから批判しないということをやってしまっては、法律は平等に適用されるだから法なわけで、それが根本から崩れてしまうし、しかも自分たちから崩してしまうということで、各国とも危機感を持ち、批判の調子を少しずつ上げている」と指摘した。
日本政府の対応に関しては「この局面で国際法の尊重も言えないのは…。今、日中関係が冷え込んでいて、(高市首相の)3月の訪米も予定されていると。アメリカとの関係が重要という日本の事情が、かなり出てしまっていると言わざるを得ない」との認識を示した。

