国民民主党の榛葉賀津也幹事長は24日の定例会見で、かつて留学した経験があるイスラエルから学ぶことを問われた際、元テレビ朝日社員の玉川徹氏のユダヤ人をめぐる発言に触れ「ずいぶん乱暴なことを言ったなと思った」と指摘した。
玉川氏は、10日に放送された同局系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演した際、米国とイランの協議に関して、トランプ米大統領の娘婿のジャレッド・クシュナー氏の参加をめぐり「トランプ氏の娘婿? トランプ家の代表として入ってるとしか見えないし、ましてやユダヤ人ですよね? イランとの協議に関しては、いない方がいいような気がするんですけど。娘婿という立場として入ってくるこの人って何なんだろうと思ってるんです」などと発言。
この発言に、駐日イスラエル大使のギラッド・コーヘン氏が14日、自身のSNSで、テレ朝に「正式な書簡」を送り抗議したことを表明。テレ朝は15日、公式サイトで玉川氏の発言について、名指しは避けながら「差別と受けとられかねない、誤解を招くものでした」などと謝罪した。玉川氏は番組内でのあらためての謝罪は行っていない。
榛葉氏は、質問に対し「我々がイスラエルから学ぶことは多ですし、ユダヤの民から学ぶことは多ですし、逆にイスラエル人が日本に学ぶことは多い」とした上で、イスラエルについて「国や民族、言葉を守ることに本当にすべてをかけている。国が存続することが当たり前ではないと。国土と主権と国民を守ることに、これだけリアリスティックに、どんなに世界から誹謗(ひぼう)中傷を受け、国連がどんなきれいごとを言おうとも、最後に自分たちの国民と国土と主権を守り、2000年使っていなかったヘブライ語を復活させた」と、経緯に触れた。
その上で「先日、ある朝のワイドショーで、ユダヤ人を交渉に入れるなと言った方がいて。ちょっとびっくりしたんですけどね」と、玉川氏の発言に言及。「あの方は聡明(そうめい)な方ですからご存じだと思うが、イランにはアラブ国家最大のユダヤ人コミュニティーがあり、いまだに2万人近くがイラン人とともに共存している」「誤解してはいけないのは、ユダヤ人ではなく、イランの立場からすると、シオニズム運動をしたユダヤ人、イスラエル人の関係者が許せないのだと。私はそれには賛同しかねますが、イランの立場に立てばそういうこと。シオニズム運動が起きる前までは、争いなんかないんですから」と、言及。「短絡的に、ユダヤ人だからイスラムの敵だ、アラブの敵だ(ではない)。ましてや、イランはペルシャ語をしゃべる中央アジアの国ですから。そういったことを分かって、ユダヤ人は交渉に入るべきではないって、ずいぶん乱暴なことを言ったなと思って」と、国の背景などに触れながら、玉川氏の発言に言及した。
その上で、「次の日(玉川氏の出演は)どうなるんだと思ったら、またテレビに出ていましたけれど、普通に。まあそれは社の考え方ですからいいですけど」と、指摘した。
榛葉氏は「だからといって、決して私がフルにイスラエルサイドに立つわけではない」と断った上で、「国家の存亡をかけて必死になっていることは間違いない」と述べた。「宗教上、戦争で亡くなったご遺体も、かつては1人のイスラエルの兵士を取り返すために、400人のテロの犯罪者を釈放して取り戻した。それくらい、(国は)何があっても絶対に国民を守ると。女性も男性も18歳になれば兵役で、全員軍人ですよ」とした上で、「私も何人も友達を亡くしましたが、彼らは必ず国が何があっても、最後は自分を祖国に帰してくれるという安心があるから、命を賭すことができる。美学にするつもりはないし平和がいちばんですけれど、それが世界の現状です」とも口にした。

