こんにちは。世界の競馬は夏競馬真っただ中ですが、今回はアメリカの芝の3冠レースについてお話をしたいと思います。アメリカで3冠レースといえば、5月から6月の短期間で行われるダート3冠のケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントSが有名です。牝馬ならエイコーンS、CCAオークス、アラバマSとなりますが、実はアメリカには芝でも3冠レースが行われているんです。

牡馬の芝の3冠レースは夏を中心に行われ、先週ベルモント競馬場で行われたベルモントダービーが第1戦目で、次が8月にサラトガ競馬場で行われるサラトガダービー、そして最終戦はアケダクト競馬場で行われるジョッキークラブダービーです。ベルモントダービーとサラトガダービーと違い、最終戦はG1ではないのが意外なところです。牝馬は先週ベルモントダービーと同じ日に行われたベルモントオークスが1冠目で、過去に私が遠征のサポートをしてジョディー（19年）で参戦したことがあります。当時はヨーロッパからも参戦があり、アメリカの競馬には珍しく国際色豊かな雰囲気を感じたのが印象的でした。8月にはサラトガオークス、9月にアケダクト競馬場で行われるジョッキークラブオークスと合わせて3冠レースになっています。サラトガオークスと、ジョッキークラブオークスはG1ではありません。東海岸のニューヨーク州で行われるので、西海岸からの参戦は輸送などがあり少し不利な気はします。また、毎年ヨーロッパ勢の参戦があるので、今後この路線がどのような格付けになって行くか、またレースの価値という点からもどう整備されて行くのか動向に注目したいです。

日本では、新たに来年から3歳馬のダート3冠レースが地方、中央が一緒になって開設されるので、今後の日本競馬の価値が、どう海外レースの中で評価されて行くのかも注目したいと思います。（レースホースコーディネーター）