「POG2023 厩舎別注目2歳馬」第2弾では、昨年の最優秀2歳牡馬ドルチェモアを育てた栗東・須貝尚介厩舎と、美浦・国枝栄厩舎の入厩予定馬を取り上げる。

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国枝厩舎は26年2月限りで定年解散となる。悲願のダービー制覇に挑戦できるのは今年を含めてあと3回。1000勝トレーナーは残り少ないチャンスで管理馬が世代の頂点に立つ姿を夢想する。「今年は牡馬の方がいいかな、という気がする」。10年アパパネ、18年アーモンドアイと2頭の3冠牝馬を育てた。いよいよ牡馬も、の思いは強い。

師が「クラシックに行けるかな、と期待している」と馬名を挙げたのが、ランドオーバーシーの21(牡、父キタサンブラック、馬名予定サトノエピック)だ。社台ファームが米G2勝ちの母を米国のセリで130万ドルにて購入した。誕生日は国枝師と同じ4月14日。「伸びのいい馬体。見栄えするね」と素質を感じ取る。

クリスプの21(牡、馬名予定モスクロッサー)は父ハーツクライのラストクロップ。「雰囲気のある馬。2000~2400メートルというところかな。大物感がある」と賛辞を贈る。昨年の1番馬とされたダノンザタイガー以上の筋肉量を誇り、秋口の入厩を目指す。

国枝師×金子真人オーナーのG1・7勝タッグからは、秋入厩予定のヴァシリカの21(牡、父ドゥラメンテ、馬名予定クラッチプレイヤー)が好感触。「いい雰囲気。スマートな格好をしているね」。

牝馬は「きれいな馬。性格も良さそう。夏かな」と話すスウィートリーズンの21(父ロードカナロア、馬名予定シンバーシア)、6月の東京デビューが濃厚なルージュスエルテ(父ハーツクライ、母リュズキナ)に注目したい。【松田直樹】

国枝厩舎入厩予定の本紙注目2歳馬
国枝厩舎入厩予定の本紙注目2歳馬