10日のソウル競馬場。パドックでコリアスプリントの出走馬を撮影していると客席から聞き覚えのある声が。振り向くとイ・シニョン調教師(43)。前日にはゴールドサークルT(南アフリカの競馬主催者との交換競走)を制して表彰台に立っていたが、出走馬のなかったこの日はユーチューバー。ソウル競馬場調教師協会の広報理事として国際招待競走のリポート動画の撮影に奔走していた。

「7月に北海道に行ってきたんです」と師。今回はセレクトセールの視察中心だったが、「日本と韓国は何が違うのか。日本のファンのことや競馬文化の違いも知りたい」と好奇心は尽きない。師といえば大井で行われていた日韓交流競走のインタラクションCに創設年の13年から2年連続で参戦。「大井競馬場も10年前に行った時とはファンが変わってきていると聞いています。機会があればまた行ってみたい」と話す。

師は元騎手。初めて大井に来た時に騎手目線で御神本騎手の騎乗ぶりに一目ぼれ。同騎手がミックファイアで南関東3冠を達成したことも当然のように知っていて、「ぜひ韓国にも来てほしい」。コリアC参戦を熱望していた。【牛山基康】