香港国際4競走が日曜(10日)に近づきました。馬券発売レースの予想については有料域の「奥の手」と日曜の日刊スポーツ本紙でご覧いただきますが、ここでは、それぞれのレースで筆者が気になっているダークホースを挙げてみます。


【香港ヴァーズ】

日本馬VS欧州馬の構図で、香港馬は蚊帳の外に置かれていますが、あえて地元のラシティブランシュにスポットライトを当てます。アルゼンチンからの移籍馬で母国では3歳クラシックのG1グランプレミオ・ジョッキークラブ大賞(芝2000メートル)に優勝しました。香港では、まだ1勝のみで、レーティングも低いのですが、2走前のG3ササレディースパース(芝1800メートル)で見せた末脚には見るべきものがありました。直線もつれるようなら…。


【香港スプリント】

ここの穴馬はエイダン・オブライエン厩舎が送るイソップスフェイブルズです。今シーズンは7戦して、まだ勝ち鞍がありませんが、ここ2戦はG1アベイドロンシャン賞で3着、G1ブリーダーズCターフスプリントでも3着と強敵相手に差のない競馬を続けています。同厩舎は19年のカップにシーズン12戦目となったマジックワンドを送り込んで2着したように、使い込んでいても結果を出した例があって侮れません。


【香港マイル】

ダークホースとは呼べないかも知れませんが、前哨戦のG2ジョッキークラブマイル(芝1600メートル)を制したビューティーエターナルに注目です。デビュー時から前々走まで11戦連続で1番人気になったように期待の高かった馬。昨シーズンはレーティングを一気に65も上げて、“最優秀成長馬”のタイトルを獲得しました。ゴールデンシックスティやカリフォルニアスパングルなど強豪とは初対戦となりますが、今の勢いならやってくれそうな雰囲気です。


【香港カップ】

外国馬に該当馬が見当たらないので、日本のヒシイグアスを穴馬に指名します。一昨年のG1香港カップ(芝2000メートル)はラヴズオンリーユーに頭差の2着に健闘。昨年はG1宝塚記念で2着し、今年はG2中山記念に優勝と右回りがいいタイプ。はまればG1でも上位争いする能力の持ち主です。一昨年、2着をもぎとったジョアン・モレイラ騎手との再コンビ結成にも勝負気配が漂っています。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績などは2023年12月8日現在競走成績