馬券発売される3つのブリーダーズカップ。昨年はクラシック優勝のシエラレオーネ(5番人気で単勝10・2倍)、マイルを差しきったモアザンルックス(7番人気で15・8倍)が波乱の主役に躍り出ました。人気馬の影に潜むダークホースを探ります。

【BCクラシック】

3歳馬のバエザを穴馬に指名します。2歳上の半兄メイジはケンタッキーダービー馬、すぐ上の半兄ドーノックはベルモントSの勝ち馬。前走のペンシルベニアダービーでG1初制覇を飾りました。3冠は真ん中のプリークネスSをのぞく2つに出走。ケンタッキーダービー、ベルモントSともにソヴリンティの3着に敗れましたが、7月のG2ジムダンディSでは難敵を苦しめて、その差を1馬身に縮めています。3歳世代の序列はソヴリンティ、ジャーナリズムの順でしたが、筆者はペンシルベニアダービーでバエザがジャーナリズムに並んだか、あるいは逆転したのでは、とみています。父のマッキンジーは19年のBCクラシックで1番人気に推されて2着に惜敗。バエザが勝てばドラマが生まれそうです。

【BCフィリー&メアターフ】

前走G1フラワーボウルSを勝って弾みをつけるベレッツァが、このレースの穴馬候補です。この春にアイルランドからニューヨーク地区の大御所クリストフ・クレメント厩舎に移籍後、4戦して重賞に2勝しています。生産・所有は欧州長距離界を担ったキプリオスなどで知られるアイルランドのモイグレアスタッド。転厩してすぐに重賞を制しましたが、それから程なくがんをわずらっていたクレメント調教師が58歳で他界。現在は長男のミゲルが引き継いで管理しています。父クレメント師は重賞284勝、G1・42勝の実績を残しましたが、ブリーダーズC優勝は2歳馬による1度だけ。病床で息子に託した22目の優勝に向けて厩舎一丸の仕上げで臨みます。

【BCマイル】

南米チリから挑むグランオリエンテを指名します。このレースの優先出走権がかかった地元のレース(G1サンティアゴ・ファラベラ・ブリーダーズC)を制して、招待状をつかみました。サンティアゴ競馬場、芝2000メートル戦の勝ちタイムは1分57秒7で、飛び抜けて優秀なわけではありませんが、直線でライバルを競り落としてからのパフォーマンスに目を奪われました。相手は強力ですが、大穴に一考。(ターフライター奥野庸介)

※競走成績等は2025年10月31日現在