5月2日のG1ケンタッキーダービー(ダート2000メートル、チャーチルダウンズ)を目指す馬たちによる「ロードトゥケンタッキーダービー」はいよいよ佳境を迎えようとしています。
21日からは勝ち馬に100ポイントが与えられるG3ジェフルビーステークス(ダート1800メートル、ターフウェイパーク)やG2ルイジアナダービー(ダート1900メートル、フェアグラウンズ)が始まり、28日には3冠馬アメリカンファラオが勝ち上がったG1アーカンソーダービー(ダート1800メートル、オークローンパーク)や、ソヴリンティ(2着)がステップにしたG1フロリダダービー(ダート1800メートル、ガルフストリームパーク)が行われます。
28日には日本で伏竜ステークス、ドバイでUAEダービーが開催されて米国外からの挑戦馬も浮かび上がってきます。来月4日には中部地区の前哨戦となるG1ブルーグラスステークス(ダート1800メートル、キーンランド)、西地区のG1サンタアニタダービー(ダート1800メートル、サンタアニタ)、東地区のG2ウッドメモリアルステークス(ダート1800メートル、アケダクト)が行われ、レースの概要が見えてきます。
ケンタッキーダービーに出走できるのは20頭。出走のボーダーラインは例年であれば50ポイント前後で、現時点で50ポイント以上を獲得している馬は、次で大負けや故障でもしない限り、出走可能と見てよいでしょう。
すでにボーダーラインを越えて、出走切符をつかんでいる馬たちを紹介しましょう。
・パラディン(牡、C・ブラウン、父ガンランナー)…60ポイント
2歳王者テッドノフィーの戦線離脱によって前売りのフューチャワジャーでも1番人気に推されているパラディンは2歳10月のデビューから3連勝中のエリート候補です。2戦目でダート1800メートルのG2レムゼンステークス(アケダクト)を制し、今年初戦となった2月のG2リズンスターステークス(ダート1800メートル、フェアグラウンズ)も差し切りました。
馬主のクールモア・シンジケート、管理するチャド・ブラウン、そして父ガンランナーは、一昨年のケンタッキーダービーで2着したシエラレオーネとまったく同じ。次走に予定される4月4日のG1ブルーグラスステークス(ダート1800メートル、キーンランド)が正念場になりそうです。
・サイレントタクティック(牡、M・カッセ厩舎、父タシトゥス)…50ポイント
カナダを拠点とするマーク・カッセ調教師が送るサイレントタクティックは、ここまで5戦2勝、2着3回。3歳になって2戦目のG3サウスウエストステークス(ダート1700メートル、オークローンパーク)で初重賞を飾り、3月1日のG2レベルステークス(ダート1700メートル、オークローンパーク)は負担重量が5ポンド(約2・3キロ)軽かったクラスプレジデントに鼻差の2着でした。父タシトゥスはタピットの直仔、母の父はガンランナー。父ガンランナー、母の父タピットのパラディンとは正反対の配合となっています。
・クラスプレジデント(牡、T・プレッチャー、父アンクルモー)…50ポイント
クラスプレジデントはケンタッキーダービーに2勝のトッド・プレッチャー厩舎のダービー候補です。3月1日のG2レベルステークスでは先行して残り200メートルから続いたサイレントタクティックとの一騎打ちを制して優勝。通算成績を3戦2勝、2着1回としました。アンクルモー産駒はナイキストが2016年にケンタッキーダービー馬になっています。
・コマンドメント(牡、B・コックス、父イントゥミスチーフ)…50ポイント
デビュー戦は4着でしたが、2戦目から3連勝。2月28日のG2ファウンテンオブユースステークス(ダート1700メートル、ガルフストリームパーク)は直線でチーフワラビーとたたき合って、首差制しました。ブラッド・コックス調教師はイントゥミスチーフ産駒のマンダルーンで2021年のケンタッキーダービーに優勝しています(1位入線のメディナスピリットの失格で繰り上げ優勝)。イントゥミスチーフはこれ以外にもオーセンティックとソヴリンティがケンタッキーダービー馬になっています。次走は3月28日のG1フロリダダービーの予定です。
・アイアンオナー(牡、C・ブラウン、父ナイキスト)…50ポイント
アイアンオナーはパラディンと同じチャド・ブラウン厩舎のダービー候補です。昨年12月にデビュー勝ち。その後、体調を崩した時期もありましたが、2月28日のG3ゴッサムステークス(ダート1600メートル、アケダクト)で復帰。レースでは一騎打ちとなったクラウンザバックアイを突き放して、勝負強さをアピールしました。祖父アンクルモー、父ナイキストはともにケンタッキーダービー馬。父系3代での偉業に挑みます。(ターフライター奥野庸介)
※レース成績等は2026年3月6日現在



