25日土曜に迫ったドバイワールドCデーは、8つのサラブレッド重賞に27頭の日本馬を含む114頭の競走馬が参戦を予定しています。

今年は米国からの参加が昨年の17頭から11頭に減少。ドバイWCも昨年の覇者で、サウジから転戦のカントリーグラマーの単騎出走となりました。

もともと少ない牝馬の参戦は昨年の7頭から3頭(欧州2頭、日本1頭)となり、長距離戦ではG1ドバイシーマCに挑むウインマリリン(牝6、父スクリーンヒーロー、手塚)だけとなっています。

国内に5つの競馬場を持つUAEの競馬シーズンは、10月末から4月はじめまでの約半年間。ドバイWCの舞台となるメイダン競馬場では昨年11月4日から、開催最終日の25日まで22日間の開催が組まれています。

そのメイダン開催で今シーズン、最も活躍が目立っているのが、地元のブパット・シーマー調教師(46)です。

B・シーマー師は独裁者と恐れられたチェチェン共和国のカディロフ首長との不適切な関係がとがめられて、その地位を追われたサティッシュ・シーマー師のおい。

長く調教助手を務めた後、一昨年11月に開業。昨年は約130頭の管理馬を擁して、いきなりUAEのチャンピオントレーナーに輝くなど、幸先の良いスタートを切りました。

B・シーマー師はドバイWCに2頭、ドバイゴールデンシャヒーンに連覇のかかるスイッツァランドなど3頭、アルクオーツスプリントに1頭、ゴドルフィンマイルに3頭の計9頭を送り出す予定。中でもフランスのスミヨン騎手を配してドバイWCに臨むベンドゥーグには穴馬の気配が漂っています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)