安田記念で牡馬相手に7着と健闘した白毛のG1馬ソダシ(牝5、須貝)はレースから一夜明けた5日、栗東トレセンで元気な姿を見せた。

午前0時過ぎに東京競馬場から戻り、様子について担当の今浪隆利厩務員(64)は「レース後も向こうで落ち着いていたし、今のところ問題ないよ。レースは差し競馬になったけど、いい競馬をしてくれた。無事で帰ってきてくれた。それが一番だと思います」と、ホッとした表情を見せた。

ゴールドシップなども担当した今浪厩務員は、7月で引退するためソダシとはこれがラストランとなった。レース後には須貝師から「浪ちゃん。ただただご苦労さん」などとねぎらいの言葉をかけられたという。「馬主や生産者、そして須貝先生。これだけいい馬を任せてくれて、頭が上がらない。ありがたいね。(北村)浩平(助手)や厩舎のみんなが手伝ってくれた。感謝しかない。須貝厩舎にきて、良かった」と、感謝を伝えた。

安田記念のパドックでは、最後のファンサービスとしてソダシのマスクに白いネクタイで登場した。「マスクはファンの人が作ってくれたの。ネクタイは家にあった冠婚葬祭用のやつで(笑い)。ファンがいるからここまでこれた。ファンの応援のおかげ。ありがたいね、ソダシみたいな白い馬とやれて。ファンに見せるなら、ちゃんとしないとと思ってね。下手に汚いところは見せられないし、ちゃんときれいにしとかないととね」。

ツイッターでは「今浪さん」がトレンド入りし、レース後にソダシの無事を伝えた本人のツイートは5日朝まで約2・6万のいいねが付く反響ぶり。「いつも以上にすごかった。ありがたい言葉もあった」と、ファンにも改めて感謝した。

ソダシは今後、様子を見ながら放牧に出る予定。それまでは、最後となる一緒の時間を過ごす。もう1頭の担当馬ホウオウロザリー(牝3)は今週の阪神競馬に出走予定で、今浪厩務員にとっては最後のレースになる可能性が高い。厩務員生活は6月いっぱいまで。「気は抜けないね、30日までは。最後の最後まで仕事したい」と、力を込めた。