最終週も締める。騎手デビュー2年目の佐々木大輔騎手(19=菊川)が、函館リーディング獲得へまい進中だ。先週までに18勝を挙げ、リーディング1位を独走中の関東の新星。昨年リーディングの横山武、レジェンド武豊騎手ら大きなライバルが集う北の大地で勲章獲得なるか。

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「こんなに取材されたことないので、緊張しますよ(笑い)。デビューした昨年は何もできなかったので」。函館リーディング1位を走る若武者はそう言った。昨年は年間9勝だった佐々木騎手は、騎手2年目の今夏、北の大地で武者修行する道を選択。先週までに18勝を挙げ、2位の藤岡佑騎手に5勝差をつけている。

躍進の鍵は騎乗馬の確保だ。東西の馬が滞在する北海道シリーズでは栗東関係者に顔、腕を見せることが重要だと考えた。「年明けには函館に行こうと考えていまして。その前に小倉(1、2月)に行きました」。1カ月超の遠征。今年初勝利も小倉で挙げ、計4勝。少しずつだが着実に存在を浸透させていた。

そして迎えた函館の夏。騎乗依頼が殺到した。開幕週から16頭にまたがり、記念すべき開幕戦の1Rを関西馬で制した。「チャンスのある馬をたくさん乗せていただき感謝しています」。笑顔で答えながらも浮ついた表情はせず、言葉の端々で口を引き締める仕草が印象的だった。関係者の評価も日に日に上がっている。ある厩舎スタッフは「若いのに落ち着いていると思いました。函館のリーディングなんてたまたまでは上がってこられない。勝つための努力を相当しているんだと思いますよ」と話す。

努力の上に実った結果を前にし、さらに気を引き締める。「やはり勝っていないと楽しくないので。調教の時も競馬の時も」。欲しいのは次の1勝。リーディング獲得を確固たる物にするために今週も調教に朝一番から乗り続ける。函館最終週は土曜9鞍、日曜10鞍。土曜メインの函館2歳Sではクールベイビーとともに重賞初勝利のチャンスもある。最終週も佐々木騎手の手綱さばきから目を離せない。【舟元祐二】

◆佐々木大輔(ささき・だいすけ)2003年(平15)11月24日、茨城県生まれ。父幸二氏は堀厩舎で調教助手を務め、その影響で馬が身近にあり騎手を志す。菊川厩舎所属で22年3月5日中山2Rでデビュー(カシノハートフル14着)、初勝利は同年4月10日中山8R(スイートカルデア)。同年10月にアルテミスSのコウセイマリア(8着)で重賞初騎乗を果たした。初年度は9勝。2年目の今年は先週までに37勝と大きく前進している。