英国の名手ライアン・ムーア(40)がドバイワールドカップデー(30日=メイダン)の騎乗馬について、アンバサダーを務めている大手ブックメーカー「ベットフェア」社ホームページのコラム(29日付)で語っている。

最も注目を集めるドバイシーマCのディープインパクト産駒オーギュストロダンは「私がこれまでに乗った最高の馬の1頭」と称賛。調整がうまくいっているとした上で、「決して相手を過小評価してはいけない。それは愚かなこと」とライバルたちを警戒し、気を引き締めている。日本の3冠牝馬リバティアイランドについては負担重量で優位に立たれている可能性を示唆。また、「勝ったとしても驚かない馬が8頭いる」「2頭(オーギュストロダンとリバティアイランド)のレースではない」と混戦であることを強調した。具体的には最後にスターズオンアースの名前を挙げ、「スターズオンアースが(ブックメーカーの単勝前売りオッズで)11倍なのが理解できない。彼女の成績はリバティアイランドによく似ているのに、一方(リバティアイランド)が2・75倍で、一方が11倍。もし彼女たちがマッチレースをしたら、1倍以上の差がつくだろうか」と同馬が過小評価されていることを伝えている。

また、ドバイターフで騎乗するルクセンブルクについては「リヤド(ネオムターフC4着)はスローペースで能力を発揮できなかった。ここでトップクラスのG1馬の走りを見せられれば」と意気込みを語り、こちらもライバルである日本馬ドウデュースについて言及。また、ブックメーカーが設定しているオッズで気になる馬として、ダノンベルーガとナミュールの2頭の名前を挙げた。前者については「昨年のこのレースを勝つべきだった馬」、後者については「難解なレースなのはわかりますが、なぜナミュールが(ブックメーカーの単勝前売りオッズで)21倍なのか、私には理解できない。香港マイルは3着だが、いいレース運びができていなかった。本来は2着だった。14番枠は理想的ではないけど、彼女のオッズは間違っていると思う」と“ライアン節”をさく裂させている。