18歳の素朴な感想にキュンとしました。

「すすきのの交差点にある看板が有名なやつで、わあ、本物だって思いましたね」

関東の長浜鴻緒(こお)騎手(18=根本)は今年3月デビュー。北海道と海を挟んだ青森出身ですが「競馬学校生の頃は函館までだったので」と札幌を訪れたのは初めて。仕事終わりに繁華街すすきのを歩き、すすきの交差点の「ニッカウヰスキー」のネオン看板に目を奪われたそうです。「こんな街中に競馬場があるんだなとびっくりしました。広い競馬場だなと思いますし、函館よりは暑いですが、調整ルームもきれいで居心地がいいですね」と、初々しい笑顔を見せていました。

目標のジョッキーに同郷の柴田善臣騎手を挙げる長浜騎手はデビュー戦でいきなり2着に入ると、翌週のデビュー4戦目でJRA初勝利を飾りました。春の中山開催で5勝を挙げると、東京開催は未勝利も函館で5勝をマーク。通算で2桁の10勝に到達しました。言葉にも充実感がにじみます。

「普段接することの少ない関西の厩舎の方はもちろんですが、関東の方も午後の厩舎回りであいさつをしたり、仲良くさせていただいています」

今週の騎乗予定馬の話を聞けば、前走3着のトモジャシャトー(牡3、小笠)、前走4着のリュラグリーン(牝3、相沢)の手応えがよさそうでした。メンバーを見ればオッズ妙味もありそうで、買いたくなる2頭です。

そんな長浜騎手に札幌開催の目標をたずねると「同期には負けたくないですね」と即答でした。関西所属の同期、高杉吏麒(りき)騎手(18=藤岡)は同じく函館に滞在し、9勝をマーク。4勝差をつけられたことが非常に悔しかったそうで「開催リーディングを狙うくらいの気持ちで頑張ります」と目標設定をさらに高めていました。

今年の北海道シリーズは女性騎手をはじめ、多くの減量騎手が集まった印象ですが、函館リーディング上位5人は減量ハンデなしの実力ジョッキーが占めました。厳しい勝負の世界。まだキャリアをスタートさせたばかりの18歳が、飛躍への土台を北の大地で固めています。【桑原幹久】