待望の復活星だ-。5番人気ペイシャエス(牡5、小西)が22年名古屋グランプリ以来、605日ぶりの勝利を挙げた。

勝ち時計は1分44秒0。好位からしぶとく脚を伸ばし、ドゥラエレーデを首差捉えた。体質の弱さがネックも涼しい札幌の気候を後押しに立て直し、重賞3勝目。今後は未定も、秋のG1戦線へ貴重な賞金を得た。

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札幌の曇天へ、左手を高々と上げた。横山和騎手がペイシャエスの首をポンとたたき、ねぎらった。好位から3角中盤で手が動いたが、粘っこく伸びた。ドゥラエレーデをゴール手前でパス。ねじ伏せた。検量室前に戻り「本当にえらいよ」と再び首をポンポン。「流れをうまく読みながらエスコートできました。ここに照準を合わせて、それに応えてくれた馬に感謝しています」。会心の勝利だ。

半袖だと肌寒い。長袖姿のファンも見かける気温20度前半の北都が、活力を与えてくれた。元々暑さに弱い。昨年はフェリーでの輸送負けも相まって、札幌到着時に20キロほど体を減らした。ただ、今年は10キロ程度の馬体減にとどめた。美浦での負荷を減らし、過ごしやすい気候もマッチ。小西師は「涼しくてよかったですよ」と目尻を下げた。

我慢が実った。3歳時から重賞、G1で活躍も、体質の弱さから近走は2~5カ月ほどの休養を挟まざるを得なかった。それでも前走マーチSで3着で復調の兆し。4カ月半ぶりの一戦に鞍上は「前回が正直思わしくない状態であれだけ頑張れました。今回は具合が本当によくてある程度自信を持って臨めました」と復調を感じ、力を出し切らせた。

2、3着馬より1キロ重い58キロで結果を出した。賞金を加算し、心置きなく大舞台に挑める。師も「ここにきて力をつけてきた。大きいところを目指したい」と気合十分。復活の実力馬が、秋のダートG1戦線を熱くする。【桑原幹久】

 

◆ペイシャエス▽父 エスポワールシチー▽母 リサプシュケ(ワイルドラッシュ)▽牡5▽馬主 北所直人▽調教師 小西一男(美浦)▽生産者 高村伸一(北海道様似町)▽戦績 18戦5勝(うち地方7戦1勝)▽総獲得賞金 1億9192万5000円(同8550万円)▽主な勝ち鞍 22年ユニコーンS(G3)名古屋グランプリ(Jpn2)▽馬名の由来 冠名+父名より