31日付で騎手を引退する田中健騎手(37=中村)が“ラスト騎乗”で劇的な勝利を飾った。

騎手としてJRA最終日となったこの日は、阪神12Rの“1鞍入魂”。2番人気イツモニコニコ(牝4、浜田)を好位追走から1着に導き、有終の美を飾った。

ゴール通過後には左手を大きく上げてガッツポーズ。検量室前には多くの騎手、調教師、関係者が集まり、大きな拍手で迎えられた。ウイナーズサークルでの引退セレモニーでは、同期の浜中騎手、荻野琢騎手ら多くのジョッキーによって8回の胴上げが行われた。

田中健騎手は「最後に勝つことができたのも、来られるだけの同期のみんな、そしてここにはいないですが、藤岡康太が見ていてくれたからだと思います。今日も康太のレギンスを使って乗れて、しかも勝つことができたのも、あいつのおかげかなと思います」と競馬学校の同期で、昨年の落馬事故で亡くなった藤岡康太元騎手に感謝を伝えた。

JRA通算3645戦に騎乗し、最後の勝利が162勝目。重賞は10年ファンタジーS(マルモセーラ)、14年京阪杯(アンバルブライベン)、15年シルクロードS(アンバルブライベン)の3勝を挙げた。来年からは、栗東・中村直也厩舎で調教助手となる予定。

続けて「最後にきれいな形で終わることができてよかったです。19年間も騎手ができたのは、浅見先生、木原先生、川村先生をはじめ、たくさんの関係者のおかげです。来年からも競馬に携わりますし、違う形になりますが、頑張っていきたいです」と話し、多くのファンに手を振って、ステッキを置いた。