28日の騎乗を最後に調教師に転身する藤岡佑介騎手(39)が、ジューンテイク(牡5、武英)で1年ぶりの重賞勝利を挙げた。
2番手でリズムよく運ぶと、馬場の真ん中から突き抜けて1番人気エリキング(牡4、中内田)の追い上げを半馬身差でしのいだ。京都でのラスト騎乗日に、うれしいJRA重賞通算49勝目となった。
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藤岡佑騎手の重賞初勝利は、アズマサンダースとつかんだ05年京都牝馬Sだった。21年の時が流れ、京都で騎乗する最後の日に勝利の女神がほほ笑んだ。
大外枠からスタートを決めて2番手を確保。余裕たっぷりの手応えで直線に向くと、馬場の真ん中から突き抜けた。同期の川田騎手が騎乗するエリキングが大外から鋭く脚を伸ばしたが、半馬身差で封じ込めた。
鞍上は「馬がやっといい頃に戻ってきたので、結果につながってくれて良かった。(24年)京都新聞杯の時は素質だけで走っているような感じだったけど、今日は初めて返し馬の時にいいなと思っていた。その感覚通りに走ってくれた」とたたえた。
調教師転身が目前に迫り、騎乗できるのはあと3日。「重賞に乗るチャンスももうほとんどなく、いいところを見せてこいよと送り出されたので、いい結果がでて良かった」とホッとした表情を見せた。
ジューンテイクはもともと朝日杯FS4着にG2京都新聞杯制覇と世代の中心勢力にいた。しかし、24年秋の神戸新聞杯2着後に屈腱炎を発症。7カ月以上の休養を余儀なくされ、復帰後も苦しい時期が続いたが、前走の中日新聞杯(3着)できっかけをつかみ、今回へとつなげた。
武英師は「佑介と最後の重賞だったので良かった。(騎手時代から)何十年の付き合いだから。今度はライバルになるので応援はしないけど」と、ジョークもまじえて笑みをこぼした。新しい門出を控えた後輩に導かれた愛馬の復活劇。春の訪れを待つ淀は、陣営の幸福感に包まれていた。【下村琴葉】
◆ジューンテイク ▽父 キズナ▽母 アドマイヤサブリナ(シンボリクリスエス)▽牡5▽馬主 吉川潤▽調教師 武英智(栗東)▽生産者 ヒダカフアーム(北海道浦河町)▽戦績 17戦4勝▽総獲得賞金 1億9446万8000円▽主な勝ち鞍 24年京都新聞杯▽馬名の由来 冠名+取る

