「エースで4番」。誰もが憧れる称号だ。私も小学生時代に弱小チームで「エースで4番」を張っていたことは小さな自慢だ。世間ではメジャーで二刀流として活躍するエンゼルス大谷翔平の名前が挙げられる。今季復活を遂げた中日松坂大輔も横浜高時代は4番としても強烈なインパクトを残した。阪神では秋山拓巳投手が愛媛・西条高時代に高校通算48本塁打を放ち「伊予ゴジラ」と呼ばれていた。阪神投手陣の中に意外にもまた1人、「エースで4番」だった選手がいた。福岡・折尾愛真高出身の小野泰己だ。
186センチ、73キロ。細身の体ながら最速153キロの直球を投げる2年目右腕。打撃成績は5月7日現在で、通算29打数で安打はわずかに1本。母校の奥野博之監督は小野の“打撃不振”について落胆した。「形もないですわ。1つアウトをあげているようなもの。ひどすぎる。まだ1本ですよね? 高校の時は本塁打を打つタイプではなかったけど、右中間、左中間に何本も安打を打っていた。打つ気が伝わってこない。センスないですね(笑い)」と苦言を呈した。虎の開幕ローテを担う投手兼「元4番」として、勝ち星とともに安打も積み重ねてほしい。恩師はひそかに期待している。【阪神担当 古財稜明】





