プロ野球番記者コラム

ソフトバンク岩崎「30メートルの壁」を越えた一言

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム:CATCH!!>

<ソフトバンク4-14オリックス>◇21日◇ヤフオクドーム

6番手で登板したソフトバンク岩崎(撮影・栗木一考)
6番手で登板したソフトバンク岩崎(撮影・栗木一考)

大敗の中、9回のマウンドに上がったのはソフトバンク岩崎だった。約1年4カ月ぶりの1軍復帰マウンド。右肘の故障で2度メスを入れた男がようやくヤフオクドームに帰ってきた。

「8回の男」としてチームを支えた頼れるセットアッパー。中前打、四球でピンチを招いて犠飛で1点を失った。内容に満足することはないだろうが、慣れ親しんだマウンドで思い切り右腕が振れた喜びはひとしおだった。「高ぶるものがあった。やっぱりここが一番いいですね。緊張もしたけど、1軍で初めて投げたときのような感じでした。失点したのは反省。しっかり修正したい」。17年には球団新の72試合に登板。右肘に痛みを抱えながら救援のマウンドに立ち続けた代償は大きかった。18年の開幕3戦目の登板を終えると離脱。手術に踏み切った。後半戦復帰を目指したが、夏が来ても肘の状態は改善しなかった。10月に2度目の手術に踏み切った。若手が台頭する中で焦りがない、と言えばうそになる。今季の早期復帰に向けてオフもボールを握ったが、状態が上がることはなかった。「30メートルが大きな壁なんです」。何度も塁間の距離まで来ると右肘が痛んだ。

知人のアドバイスが効いた。「痛みを脳が覚えている。痛くなるんじゃないかなと。そういうことはよくあると言われて…」。怖がらず腕を振った。痛みは感じなかった。30メートルの壁を越えると実戦までは早かった。七夕の7月7日に2軍戦復帰。これまで9試合に投げ、ようやくこの日につなげた。敵ベンチで背番号「17」の姿を見守ったオリックス高山投手コーチは「(岩崎)翔が投げたな。よかった」と言った。かつての教え子でもあり、ホークス戦ではいつも右腕の復帰を気にかけていた。

V奪回を目指すホークスはブルペン陣の競争も激化している。甲斐野、高橋純、椎野…。岩崎にはまだまだ厳しい勝負が待ち受けている。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

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