岡山・倉敷マスカットスタジアムで、11日に4年ぶりに阪神の主催試合が行われた。創志学園(岡山)出身の西純矢投手(21)にとっては、高校時代に何度も登板を重ねてきた思い入れのある場所。右腕は2日前の9日のヤクルト戦(甲子園)で先発しただけに、「ワンチャンあると思ったんですけど(笑い)。来年以降で機会があれば投げたいです」と凱旋(がいせん)登板に胸を膨らませた。

当時、絶対的エース西純の控え投手だった右腕が、今秋のドラフト候補に挙がっている。亜大の草加勝投手(4年)だ。高校2年時の夏の甲子園では西純が1人で投げ抜き、3年時も夏の県予選でほとんど西純が投げ、登板機会はなかった。大学で鍛錬を積み、今では最速152キロを誇る名門のエースとなり、大学日本代表にも選ばれた。他の同級生から「草加が頑張ってるぞ」と連絡があったといい、活躍は西純の耳にも入っていた。

草加は当時、西純の“とばっちり”を受けていた。ある日、西純が練習終わりに「そういう日もあっていいのかな」と、約25キロ離れているというグラウンドから寮まで走って帰ったことがあった。それをきっかけに、草加らが練習試合で打ち込まれた時に監督、コーチからの指示で一定の期間、走って帰らされることになってしまったという。西純は「かわいそうだなと思ってバスで帰ってました」と笑顔で思い返した。

このまま草加が順調に結果を残せば、再び同じ舞台に立つ可能性もある。西純は「一緒のチームになったら、高校の時みたいに切磋琢磨(せっさたくま)してできるんじゃないかなと思います」と話す一方で、「相手だったら負けるわけにはいかないと思うので、しっかりと頑張ります」と闘志を燃やした。岡山からそれぞれ違う道に進んだが、プロとして共闘もしくは対戦する日もそう遠くはなさそうだ。【阪神担当 古財稜明】