秋の日本一を決める明治神宮大会が16日に開幕した。東海地区代表の中京大中京(愛知)は17日の初戦で、新ユニホームを全国の舞台で初めてお披露目する。

09年夏、現広島の堂林翔太らを擁し優勝した代のユニホームは、袖とストッキングに赤、白、青の3本線が入り、首もとは丸首で胸元のロゴは筆記体で「Chukyo」だった。

だがこの夏から、96年まで使用されていたというデザインとほぼ同じものへ。白地に濃紺のストッキング、胸元のロゴは活字で、首もとの襟は少し立った形のものへ。

「一新」させることに抵抗はなかったのか。チームを指揮して10年目の高橋源一郎監督(40)は「何か変えなきゃと思った。賛否はありました。評判は悪くないですよ」。全国最多11度の甲子園優勝を誇る名門も、09年夏の全国制覇後、夏は2度出場も春は0回。センバツをかけた秋の東海大会では、16年18年とセンバツ確定となる決勝目前の準決勝で敗れ、切符をつかみ損ねてきた。今春には同じ愛知県の東邦がセンバツV。中京大中京に再び黄金時代を-。空気を入れ替えたい、そんな意味合いもあった。

心機一転し迎えた夏の予選は準決勝敗退も、秋は11年ぶりの東海王者に返り咲いた。指揮官にとって就任10年目で初のセンバツ出場が濃厚だ。当確を意味する決勝進出を決めた際には、関係者と「10年かかりました…」と喜び合う姿が印象的だった。

全国の頂点を狙える戦力もそろう。最速148キロのプロ注目右腕・高橋宏斗に、最速146左腕の松島元希の2枚看板、好打者の中山礼都内野手(いずれも2年)ら力のある選手がそろう。エースの高橋は「新しい中京大中京の伝統をこのユニホームで作りたい。全国に広めて知っていってもらいたい」と気合十分。神宮初戦は、17日に明徳義塾(四国・高知)と対戦。全国の舞台で再び、中京大中京の名をとどろかせる。【望月千草】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)