富谷の5番永沢桂太内野手(3年)が、2打席連続の2点三塁打でチームを初戦突破に導いた。1-1の5回2死一、二塁から中越えに勝ち越し打。7-0となった6回1死二、三塁ではダメ押し打を右越えに運び、仙台東に7回コールドで圧勝した。

 永沢のバットが東北、聖和学園の強豪私学を中部地区予選で破ったダークホース、仙台東を打ち砕いた。佐藤勝義監督(50)を「公式戦で打ってくれてホッとした」と喜ばせた2本の2点三塁打。「手応え最高でした」と目を輝かせた。

 昨秋まで右腕エースだった永沢はフォームを崩して、修正に苦しんだ。「打撃で貢献したいと思って」と、投手をあきらめて今春から一塁手に転向した。4番に1試合だけ座った北部地区予選は、3試合でわずか1安打。打順も5番に降格し「県大会では自分が、と思っていた」と意地を見せた。

 佐藤監督が「遅れてきた大器」と評し、冬場の振り込みなどで打撃はチーム上位の力をつけた。今日17日の2回戦は、地区予選準決勝でコールド負けした利府と再戦。永沢は「1年生の時から負け続けている」と、昨夏の甲子園出場校撃破に挑む。【久野朗】

 ◆永沢桂太(ながさわ・けいた)1998年(平10)2月14日、宮城県富谷町生まれ。東向陽台小3年の時、東向陽台スカイラークで野球を始める。東向陽台中では軟式野球部。富谷では1年秋からベンチ入り。182センチ、74キロ。右投げ左打ち。家族は両親と兄。