仙台育英(宮城)の西巻賢二主将(3年)が、甲子園練習のシートノックで送球した。先月末に右肘に違和感を覚え、4つ消化した練習試合は特別ルールの指名打者で出場し、遊撃の守備にはついていなかった。一塁や本塁には投げず、二塁への軽いスローイングだったが「大丈夫だと思う」と明るい表情で話した。

 塁間の距離のキャッチボールは継続していた。佐々木順一朗監督(57)は「試合には間に合う」と心配はしていない。今日15日に東山(京都)、17日には太成学院大高(大阪)との練習試合を控え、同監督は「最後の1試合ぐらいで大丈夫」と、17日の試合で遊撃の守備につかせる考えだ。

 ベンチ入りして準優勝した1年生の夏以来、甲子園の土を踏んだ。「他の球場とは違うものを感じた」と西巻。本職の遊撃だけではなく、公式戦には6試合に登板。ボールを持たずにマウンドに立ち、シャドーピッチングも行った。「3月は宮城、東北には大事な月」とも言い、11年東日本大震災の被災地の高校としての自覚も示した。