津田学園が延長11回サヨナラ勝ちで、夏の甲子園初勝利を挙げた。前日7日に39歳の誕生日を迎えた、佐川竜朗監督に1日遅れのプレゼントとなった。

 初出場同士の対決は両者譲らぬシーソーゲームとなった。

 藤枝明誠が1回、津田学園のミスに乗じて先制した。2死からエラーと安打で一、三塁と好機を作る。一塁走者が盗塁を試みると、捕手からの送球が逸れて守備が乱れる間に三塁走者が生還した。

 津田学園は4回、1死からの3連打で満塁。併殺崩れの間に同点。さらに2死満塁から、1番菊地翔矢外野手(3年)の左中間を破る走者一掃の三塁打で勝ち越した。

 藤枝明誠も5回、6安打を集めて3点。再び同点としたが、その裏、2死一、三塁から津田学園・水谷翼投手(3年)が右中間へ2点二塁打を放って勝ち越した。

 6回、藤枝明誠が再び追いつく。2安打に2死球を絡めて2点を奪った。

 終盤は藤枝明誠が毎回チャンスをつくりながら、津田学園の2番手若林潤投手(3年)が粘り強く投げ無失点。一方の津田学園は、尻上がりに調子を上げた藤枝明誠のサイド右腕、久保田蒼布(3年)の前に6回から5イニング無安打に抑えられた。

 11回裏、津田学園は先頭の水谷がチーム6イニングぶりのヒットで出塁。犠打などで2死一、二塁とし、2番宮木滉生内野手(2年)の中越えタイムリーで試合を決めた。