富士宮東は、昨年からエースの大野裕哉主将(3年)が、チームをけん引している。

       ◇       ◇

富士宮東の右腕・大野は昨夏の大会で、強豪の静岡商を相手に犠飛のみの2失点に抑える好投を見せた。しかし打線が沈黙。ノーヒットノーランを達成され、0-2で敗れた。今夏の大会は、その悔しさを晴らす舞台だ。

182センチ、80キロの恵まれた体格。直球は、昨年の最速135キロから142キロまで伸びた。絶対的なエースとして君臨している。大勝良則監督(52)も「大野の投球が鍵になる」と話し、練習ではマウンドの後ろに立ち、付きっきりで指導するなど、期待の高さをうかがわせている。

大野も「自分が点を取られなければ負けることはないので」と強調。チームの大黒柱としての責任感や、エースの自覚が芽生えている。チームの最高成績は、2001年(平13)のベスト8。「過去の記録を塗り替えて、初優勝することが目標。最少失点に抑える」。最後の夏に向けて、語気を強めた。【和田憲明】