まさかのサヨナラ負けだった。早実のエース伊藤大征投手(3年)は9回2死満塁から、国学院久我山の4番宮崎恭輔捕手(3年)にサヨナラ満塁弾を浴びた。

最後の1球を悔やんだ。カウント1-2から投じたのはスライダー。打球が左翼スタンドで跳ねると、マウンドに崩れ落ちた。「最後に自分の一番自信のあるストレートを選ばずにホームランを打たれた。後悔が残る」と涙を流した。

自身のスタイルを「『打てるものなら打ってみろ』強気にストレートで攻める」と表現する。

帽子を飛ばしながら、迫力のあるピッチングで6回まで1失点。8回に再登板し、9回2死までは「粘り強く、納得のいくピッチングができていた」と手応えを感じていた。それだけに「最後の最後で…」と言葉を絞り出した。

和泉実監督(57)は、伊藤の投球を「よく放っていた」とたたえた。「(3年生は)甲子園にいっていない。もう少し長くやらせてやりたかった。ここで終わらせてしまったのは私の責任」と語った。

日本ハム清宮幸太郎内野手の弟、清宮福太郎内野手(1年)は今大会初めてスタメンを外れ、出番がなかった。