夏の代替大会に出場する全国のドラフト候補を全5回で紹介する。第1回は「西日本編 (上) 」。

最速147キロ右腕・大分商の川瀬堅斗投手(3年)は150キロに向けて追い込み中。ソフトバンク内野手の兄晃と同じく高卒プロ入りを目指す。福岡大大濠の山城航太郎(3年)は最速149キロの投手と遊撃手の二刀流。龍谷大平安(京都)の奥村真大(3年)は、ヤクルト内野手の兄展征とはタイプが異なる右の大型内野手としてプロが熱視線を送る。

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プロ注目の元U15日本代表(軟式)で福岡大大濠の山城主将は、最速149キロを誇る野手兼投手の「二刀流」だ。

コロナ禍で活動中止になる前の3月、紅白戦で昨秋から3キロ更新。打っては今年から1番を担い、高校通算21本塁打のパンチ力も魅力だ。4日から始まった福岡県独自の代替大会の福岡地区大会へ「(甲子園が)開催されていたら(福岡代表で)大濠が行っていたと言われるように、優勝したい」。力強く、6月1日から約2カ月ぶりに練習再開した古豪をけん引している。

中3時に軟式のU15日本代表に選ばれ、アジア選手権に三塁手と投手で出場した経歴を持つ。昨秋まで遊撃手や中堅など野手中心だったが、中2で遠投95メートルだったという自慢の強肩を生かし、冬から本格的に投手練習を始めた。変化球は120キロ台のカーブ、横スライダー。成長の全てを注ぎ、有終の美を飾る。