「2020 夏季静岡県高校野球大会」が、11日に開幕する。12日の1回戦では、優勝候補の磐田東と昨夏4強の浜松工が、浜松球場の第1試合(午前10時開始予定)で激突する。磐田東は、今秋ドラフト候補の二俣翔一捕手(3年)が、1打席目からフルスイングでチームに勢いを与える。対する浜松工は、最速141キロ右腕のエース杉田蒼希主将(3年)が、自慢の直球を軸に、強力な相手打線を封じるつもりだ。【河合萌彦】

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浜松工の杉田は、調整に時間がかかっている様子だ。「状態は上がってきていますが、まだ制球にバラつきがあります」。先月29日の練習試合・浜松市立戦では、最終回に登板。外角低めに投球を集め、無失点に抑えた。だが、今月2日の浜松商戦では、先発して3回途中までに3失点。「リリーフの時は、入念に準備ができた。それを先発の時にもしないと」と課題を口にした。

休校期間中は、下半身のトレーニングや遠投などをこなしたが、打者に向けて投げる機会がなかった。そのため「まだ感覚が戻らない」と険しい表情。杉山正美監督(59)も「やっとブルペンになじんできた感じ」と杉田を評した。

初戦で対する磐田東については、二俣を最大限に警戒する。「かわすのではなく、内角を使って強気に攻めないといけない。自信のある直球で勝負したい」。主将として、相手の核弾頭を封じることで、チームに勢いを与えるつもりだ。

昨夏は背番号10ながら、エース級の活躍を見せた。あれから1年がたち「去年より成長していると思うので、しっかりと自分の力を出せば結果はついてくると思います」と胸を張った。自信を胸に秘め、チームをけん引する。