大阪桐蔭・西谷浩一監督(50)は「苦しい時期もあったけど、全国どこでも同じ。キャプテンを中心によくやってくれた」と、異例の夏になった今年のチームをねぎらった。

序盤に大差のリードを許した。8点差の6回に2点をかえしたが、あと1歩及ばず。今秋ドラフト候補の西野力矢内野手(3年)は4打数無安打1四球に終わった。試合後、西谷監督はベンチにナインを集めた。「今日負けたけど、甲子園で1試合出来る。ここからどうするか、あかんかったところを消して、どう出来るか」。今年は特別な夏。敗戦の悔しさは、17日の甲子園交流試合で必ず晴らす。

夏の甲子園中止が決まった夜。3年生だけが集められ、悲しい決定を聞いた。「急に切り替えは出来ない。何日かかってもいいから、自分ではい上がってこい」。西谷監督の言葉を胸に、選手1人1人が新たな目標に向かった夏だった。

西野は、1度はなくなった大阪大会が出来たことにあらためて感謝した。「負けたけど、もう1試合出来る。感謝の気持ちを込めてやっていきたい」と甲子園へ力を込めた。【磯綾乃】