沖縄尚学は盛岡大付(岩手)に敗れ、県勢甲子園101勝とはならなかった。1安打完封負けに比嘉公也監督(40)は「最初から最後まで盛岡大付のバッテリーにやられた。相手のピッチングをほめるしかない」と脱帽だった。

打線が相手先発の渡辺に完璧に封じられた。7回まで1人の走者も出せず。8回2死走者なしから大城稜雅外野手(3年)が甘い初球の真っすぐを見逃さず中前にクリーンヒットで初めて出塁。「ショートが捕ると思ったが、抜けてくれて良かった」。完全試合は防いだが、後続が倒れて得点には結びつかず。渡辺の前に完敗だった。

先発の当山渚投手(3年)は4回に4連打で2点を失ったが、粘りのピッチングを展開。8回に2被弾し、「追加点を取られて自分の弱さが出た」。8回途中13安打4失点と最後に粘りきれなかった。当山は打者としても渡辺と2打席の勝負。「打者をかわすような頭を使ったピッチングはとてもすごいと思った」と印象を話した。

比嘉監督は渡辺の投球に対して「指示を徹底できなかったのが責任を感じる」と話し、「同じ軌道でもボールを動かすなど、バッターを見て駆け引きできるのがすごい」と最後まで苦しめられ続けた。【林亮佑】