猛牛の主砲が“南海”をいてもうた! オリックスT-岡田外野手(27)に今季1号が飛び出した。8回にソフトバンク摂津から3点差に広げる貴重な右越えソロ。「OSAKA CLASSIC(大阪クラシック)2015」と銘打つ復刻ユニホーム着用イベント3連戦の2戦目。“近鉄いてまえ打線”の4番が猛打賞の働きで、チームを5月初勝利に導いた。

 忘れかけていた感触だった。1、2打席目に二塁打を放って迎えた8回1死。内角直球を振り抜いた打球は、右翼席にある「浪速の轟砲 岡田貴弘」の横断幕上に着弾した。T-岡田が完全復活を告げる1号ソロ。昼間のファーム戦を経験し、ちょっぴり日焼けした顔でお立ち台に上がった。

 「最高ですね。久しぶりすぎました。1軍に上がってからしっかり振れるようになってきた。そのうち出るかなと思っていた」

 75打席目での1号。登録名を変更してレギュラー定着した10年以降、5月にずれ込んだのは初めてだった。森脇浩司監督(54)は「タイミングいいところで出た。非常に内容ある打席だった」と目を細めた。

 昨季24発の長距離砲が、開幕から極度の不振に陥った。4月16日ソフトバンク戦(京セラドーム大阪)のナイター後に2軍降格を告げられた。午後11時半ごろに球場を出て、翌朝に始発の新幹線で2軍戦出場のため福岡に向かった。

 「今までなかった。だけど仕方ない。パニックになっていた。こんなに打てなかったのは初めてなので…」。技術とメンタルの両面を整理し、基本に立ち返ると復調の兆しが見えた。4試合連続のマルチ安打で、1軍復帰後5試合は18打数10安打の固め打ちだ。

 99~04年の近鉄復刻ユニホームを着用。「近鉄と言えば北川さん、水口さん、タフィ(ローズ)…。打のチームのイメージですね」。01年に優勝した“近鉄いてまえ打線”の4番らしい活躍に「そんないいもんじゃないです」と笑った。

 3月にモデルますあや(29)と結婚後の初アーチ。「しっかり野球に打ち込める環境を作ってくれた」と、不振でも支えてくれる妻に感謝した。「今やっていることを続けていけば、好不調の波も大きくならないと思う」。迷いが消えたような顔だった。【大池和幸】