阪神の仕切り直しの巨人戦、9日の先発は当初予定通り藤浪晋太郎投手(21)だ。巡ってきた天王山の“初戦”マウンドにも、平常心を強調。巨人戦は1勝4敗と黒星先行ながら、1勝は5月20日の甲子園、2安打10奪三振でプロ初完封勝利を飾る快投で挙げている。8日先発予定だった岩田稔(31)が11日広島戦(甲子園)に回る「カープ左腕攻め」ローテーションも判明した。
屋根を打つ雨音が響く室内練習場で、今日9日巨人戦に先発する藤浪は黙々と決戦への準備を進めていた。降雨中止を受け、期せずしてカード“初戦”に巡ってきた出番。今シーズンを左右する一戦を前にしても、若き右腕は驚くほど平常心だった。
「そんなに特別なことはないです。向こうもこっちを知っているし、こっちも向こうを知っている。お互いさまです」
伝統の一戦は今季、7度目となる。ここまで6試合で1勝4敗。前回8月20日の東京ドームでは9回に踏ん張れず敗戦投手になったものの、8回までは巨人菅野と互角の投手戦を演じた。4敗は全て敵地東京ドームでのものだ。甲子園に限れば、2試合を投げ防御率1・13。5月20日には2安打10奪三振でプロ初完封勝利も挙げた。そこから聖地では6連勝中。7連勝となれば昨年を上回る自己最長記録にもなる。
「申し子」の看板通り、ここ2戦は8月28日ヤクルト戦、3日広島戦と甲子園で2連勝中。ヤクルト戦は直前の2連敗を受けたカード初戦で3安打完封勝利。広島戦は7回で9四球を出しながら12奪三振1失点とねじ伏せ、チームの連敗を3で止めた。和田監督も「状態が悪くても悪いなりの投球が出来ている」と3年目の成長に目を細めている。
投げ合う相手は打線が苦手とするマイコラス。阪神戦の防御率0・93を誇る外国人右腕との対決。当然1失点が致命傷となってくる。チームの勝利のためには先に点を与えるわけにいかない。13勝目を目指す藤浪にとっても、今季10勝3敗のマイコラスは最高勝率を争う相手。前日7日には「自分の仕事をするだけ」と話しながら「関係ないとは言わないですけど」と対抗心もちらつかせていた。プロ通算17勝3敗の聖地での一戦。勝利への条件は整った。追いすがる巨人をその右腕でたたきつぶす。【梶本長之】
◆藤浪の5月20日巨人戦(甲子園)完封VTR 許した安打は4回2死から亀井、坂本の単打だけ。毎回の10三振を奪ってプロ初完封、今季9試合目の登板で3勝目を飾った。前回登板(同月14日ヤクルト戦、神宮)で今季初の完投勝ちを果たして開眼したような投球内容だった。



