ヤクルトは7日、トニー・バーネット投手(32)のポスティングシステムでの米大リーグ移籍が実現しなかったと発表した。同日午前7時(米東部時間6日午後5時)までの交渉期間に契約がまとまらなかった。譲渡金は50万ドル(約6000万円)に設定されていた。入札の有無について、球団は明かさなかったが、奥村編成部国際担当次長は「代理人の話によれば、複数の球団が(興味を)示す中で結果的に不成立に終わった」と説明した。米球界経験者が、復帰のために同制度を利用するのは初めてだった。

 ヤクルト側は、今後について本人の意向を最優先する構えだ。奥村次長は「もともと彼が大リーグに挑戦したいというところから始まった。本人の希望をかなえてあげたい」と話した。

 バーネットの名はヤクルトの保留者名簿に記載されているが、同次長は「無理に条件を釣り上げて残そうとは思わない」と、ヤクルト残留の可能性が低いことを示唆。同時に国内の他チームへの移籍も、ほぼないことを説明。今季41セーブを挙げ2度目のセーブ王を獲得したバーネットだが、退団となる可能性が高そうだ。