韓国球界のボンズを逃すな! 阪神が来オフの新外国人候補として、韓国NCのエリック・テイムズ内野手(29)を徹底調査することが28日、分かった。韓国2年目の今季は打率3割8分1厘、47本塁打、40盗塁と韓国球界初の「40-40」を達成。8月に韓国に渡っていた中村勝広GM(故人)も高評価していた。来オフFAとなり、争奪戦は必至の大物野手に、先手を打ってリサーチを進めていく。

 阪神が規格外の怪力助っ人を来オフのターゲットにしていることが判明した。編成部門の視線は日本海を越えて隣国へ。今季、韓国球界を席巻したNCのテイムズに熱視線を寄せる。

 在籍2年目に大爆発した。打率3割8分1厘、47本塁打に加えて40盗塁を記録した。韓国初の「40-40」を達成し、シーズンMVP。しかも、2度のサイクル安打を達成するなど、とんでもない助っ人なのだ。

 阪神の球団関係者は来季の展望をこう口にした。「ゴメスより打つ可能性を秘めている選手。足も速くて守備もいい。来年でFAになるから調査はする」。あくまで来季もゴメスが4番候補だが、来日2年目の今年は前年よりも成績を落とした。本来の力量を発揮できなければ、新たな野手助っ人の獲得に動くのは自然な流れ。その有力候補に今から挙がるのがテイムズなのだ。

 韓国メディアで「KBOのバリー・ボンズ」と称されたほどのパワーの持ち主。阪神も8月に渡韓視察した際、プレーに触れてぞっこんになった。9月に急逝した中村勝広GMも「打てるだけでなく、守備がいいからな」と話し、NO・1の評価を下していた。今季は一塁のゴールデングラブ賞にも輝いたが、米国時代は外野を中心に守っており、補強ポイントにも合致する。来季もNCと契約が残っているため獲得を断念したが、FAとなる来オフはチャンスが到来する。

 もちろん、大砲テイムズを巡っては日米球団の争奪戦になりそうだ。かねて米大リーグのレッドソックスが興味を示しているとの情報があり、日本の球団も見過ごさないだろう。29歳と年齢的にも若く、打って守って走れるプレースタイルは日本向きだ。パワーヒッターでありながら、タイミングをとるのがうまく、ミートにも優れている。来季もチェックにチェックを重ね、力量を見極める。

 ◆エリック・テイムズ 1986年11月10日、米カリフォルニア州サンタクララ出身。ペパーダイン大から08年ドラフト7巡目でブルージェイズに入団し、11年にメジャーデビュー。12年途中にマリナーズ移籍。メジャー通算12本塁打。13年はオリオールズ傘下でプレーした。14年から韓国NC。183センチ、95キロ、右投げ左打ち。