頼もしい! 広島福井優也投手(28)が西武戦に先発し5回1安打無失点。4四球を与えながらも、粘り強く投じた。これでキャンプから対外試合3試合で計11イニングを投げて3安打無失点。調子が悪くても結果を出すのが真骨頂だ。登板後には緒方孝市監督(47)から直接声を掛けられた。登板が濃厚な開幕3戦目へ向け準備を整える。

 闘将にポンポンと首もとをたたかれながら、福井は遠慮がちに頭を下げた。登板後のベンチ。畝投手コーチと話し終えると、緒方監督から「立ち姿、姿勢。本人にはあっただろうが、調子がよくないなかでも、その姿を見せなかった。野手はそういうのは敏感。よかった」と声を掛けられた。“赤鬼”からもらったのは、お褒めの言葉だった。

 福井 緊張感もあって、思うように投げられなかった部分はあった。でもこういう日もある。結果ゼロに抑えられたのはよかったです。調子がよくないときによくないと思わず、出来ることをやろうとしている。

 言葉にしたように、調子はよくなかった。直球は上ずり、ボールが先行。安打は許さなかったが3回までに4四球を与えた。だがここからが真骨頂。指揮官が評価したように表情、しぐさには一切出さない。むしろ集中力を上げ「いろいろ確認したり、周りを冷静に見ることが出来た」。自信のあるフォークは抑え気味に、カーブを中心にカウントを整えた。3回1死一、二塁からは遊飛、遊ゴロでピンチをしのいだ。

 赤土がふんだんに使われ、硬くて掘れにくくなった本拠地のマウンド。多少の苦労はあったが「道具で合わせたくない。自分の感覚で合わせていきたい」とスパイクの調整はしない。開幕3戦目、27日DeNA戦(マツダスタジアム)での先発が濃厚。それまでに体に染みこませ、慣れていくことでホームアドバンテージとするつもりだ。

 これで、対外試合3試合で計11イニングを3安打無失点。結果を残し続けている。投手キャプテンにも就任し、ローテの中心で回ることが求められる立場だ。「シーズンでも、続けていきたい」。期待の域は越えた。りりしい表情には充実感が漂っている。【池本泰尚】