「40-40(40本塁打、40盗塁)」への挑戦がいよいよスタートする。プロ野球セ・パ両リーグは今日25日に開幕。ソフトバンクは、楽天戦(コボスタ宮城)から日本一3連覇を目指すシーズンに臨む。昨年11月の右肘手術から回復が遅れていた柳田悠岐外野手(27)は「3番・中堅」でエンジン全開発進。ライバルの包囲網突破へ、ギータが新たな伝説をつくる。

 24日、寒い仙台の地で、柳田が軽快なスローを見せた。シートノックで中堅から三塁、本塁へ。右肘の状態を考慮して首脳陣はカット(中継)への返球を望んでいるが柳田は「肘は大丈夫。制限なんてないです」と全快宣言だ。

 今季から左中間の一部フェンスが165センチと低くなり「低すぎっしょ」と身を乗り出し、練習後に天然芝の外野を走るなど、新しくなった敵地をチェックした。フリー打撃では、寒さにも負けずフルスイング。ギータらしく元気に開幕前日の準備を終えた。

 柳田 気が引き締まる思いはある。昨年は内川さん、松田さん、ハセ(長谷川)さん、デホ(李大浩)さんがいたし、引っ張ってもらって、打てなくてもみんながいるから大丈夫というのがあった。(今年は)期待の声も聞こえているし、昨年と同じ気持ちじゃいけないなと思う。デホさんもいなくなったし、その分も頑張りたい。

 昨年までのようなレギュラーの1人ではなく、自分が打線を引っ張るという自覚と責任を持って、シーズンに入る。選手会長も主将も熱男なリーダーもいるが、いつまでも頼っているわけにはいかない。トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を達成した昨季からさらに高みを目指し、日本球界では過去誰もなし得なかった「40-40」を目標に置く。

 オープン戦は全15試合に出場し5本塁打、14打点と2冠。打撃の調子も上がってきている。「ここからは形とかどうこうじゃない。とにかく真剣勝負」。開幕の相手は楽天のエース則本。昨年は8打数2安打、1本塁打、2打点。「則本はいい投手なので、打てないと思う。明日(25日)だけじゃなく、143試合、長いシーズンで結果を残したい」。

 則本にあっさり白旗? いや、違う。広い視野と余裕を持って開幕を迎えられている証拠。今年のギータも、さらにファンを楽しませてくれそうだ。【石橋隆雄】

 ▼日本プロ野球で、40本塁打と40盗塁を同一シーズンに達成した選手はいない。秋山幸二(西武)が87年43本塁打-38盗塁、90年に35本塁打-51盗塁と接近した例がある。メジャーではカンセコ(88年アスレチックス)ボンズ(96年ジャイアンツ)ロドリゲス(98年マリナーズ)ソリアーノ(06年ナショナルズ)の4人だけ。韓国では昨年、NCのエリック・テイムズが47本塁打、40盗塁を記録。