虎が鯉にまた屈した。3回に先発の岩貞祐太投手(24)が大量失点すると、打線も天敵ジョンソンを完全攻略できず、チームは3連敗。反攻を期して乗り込んだ敵地で完敗を喫した。今季広島戦は5勝14敗。岩貞は鯉に通算10試合登板し、いまだ未勝利。打線も広島ジョンソンには通算8試合対戦し、1度も土をつけられず5勝を献上。鯉の病を払拭(ふっしょく)しなければ、浮上できない。
打球は無情にも思い切りジャンプする右翼福留の頭上を越えていった。劣勢を必死に追った金本阪神が万事休す。2点ビハインドで迎えた7回。1点を失い、なおも1死一、二塁。島本の外角球は鈴木に完璧に捉えられた。3ランを浴びて勝負の行方は決まった。
意地を見せるはずが、首位広島に完敗した。敵地で好き放題やられ、屈辱の黒星だろう。両チーム無得点の3回無死一塁。投手のジョンソンがバントの構えを見せると、三塁新井がチャージするシフトを敷く。その瞬間だ。バスターに切り替え、低いライナーは左中間を転々と抜けていく。無死二、三塁の窮地に陥り、3四死球など岩貞の独り相撲で一気に5失点。金本監督も「急にまさか、ああなるとは…。立ち上がりは、そんなに悪いように見えなかった」と渋い表情だ。
1度も土をつけることができていない難敵ジョンソンを攻略するには、荷が重すぎるビハインドを背負った。この日は江越をプロ初の1番に抜てき。5点を追う5回こそ右翼線適時二塁打で意地を見せたが、序盤は沈黙。指揮官も「足を使いたかったから」と起用した理由を明かしたが、1、3回は2打席連続三振。2回まで、助っ人左腕に52球を投げさせながら、思惑通りの試合運びをできなかった。
「粘りは見せたけど、向こうはワンチャンスをモノにして5点、4点。こっちはやはり残塁が多い。チャンスで打った選手もいるけどね。球数も粘って投げさせて、対ジョンソンに関しては、上がり目はあったんじゃないかと思うけどね」
カープには7月24日に白星を挙げるまで、9連敗を喫していた。前日8日には金本監督も「前回、何連敗? それをちゃんと思いながら、やり返すという気持ちを個人個人が持ってほしい」と語気を強めていた。両軍ともに10安打を刻んだが、大差負け。1度は上昇気配を示し、広島にやり返すはずが、3連敗。再び正念場を迎えた。【酒井俊作】



