金本阪神が瀬戸際のメンタル力強化を図る。阪神金本知憲監督(48)が6日、今秋の安芸キャンプで実戦形式の練習を行うことを明かした。勝負強さを養うべく、指揮官は「実戦形式でね。俺の頭にあるのは紅白戦とケース打撃。タイブレークのような形を想定して何イニングか」と話した。

 あらかじめアウトカウント、走者を設定し、チャンスでいかに打てるかを追い求める。「1死一、三塁から始めるとか。紅白戦形式と実戦打撃が交ざったようなね」。そのなかで、これまでも説く、複数ポジションにも挑戦させる流れだ。

 昨秋に採り入れたリレーのように、今回の実戦形式もチーム対抗戦にして、真剣勝負を仕掛ける考えだ。前日5日のオーナー報告後には「チャンスで打てないのは僕も経験ありますが、メンタルが大きく占めると思う。打たないといけない、抑えないといけない力みだったり。メンタルを指導できれば変わってくるかなと思う」と指摘し、精神力を課題に挙げた。好機で勝負強さを発揮できる、肝っ玉を磨く秋になりそうだ。

<阪神の今季主なデータ>

 ◆接戦で勝てず 阪神は1点差試合で借金4(17勝21敗)。これはセ・リーグ最低の中日借金7(16勝23敗)に次ぐ。2点差試合も借金4(14勝18敗)で、2点差以内の試合で借金が8もあった。

 ◆少ない逆転勝ち 逆転勝利24試合は、巨人の23試合に次いでセ・リーグ2番目に少なく、最多広島45試合の約半数にとどまった。 

 ◆延長戦も苦戦 11試合あった延長戦も3勝5敗3分けと負け越した。

 ◆低い得点圏打率 チームの得点圏打率は2割4分9厘。こちらもリーグ4位と低く、最高だったDeNAの2割8分から差をつけられた。