左のブルペン争いに割り込む。新潟明訓OBでドラフト4位の巨人池田駿投手(24=ヤマハ)が13日、中継ぎとして開幕1軍を争うことが分かった。高校から社会人まで先発起用が主だったが、先発陣に比べて手薄なブルペン要員として、キャンプの1軍スタートが濃厚。新人合同自主トレ4日目も短距離走で常に先頭を走るなど、テーマを持ってメニューをこなした。

 即戦力左腕として、まずはブルペンから1軍デビューを狙う。9日から始まった新人合同自主トレも第2クールに入り、池田は「走り系は比較的得意なので」という50メートルダッシュで、軽やかに疾走した。投手5人が入った組で、池田は常に1位でゴールを切った。主に3軍を担当する阿波野投手コーチ、スカウトら視察した球団関係者の前で、元気にアピールした。

 15日のスタッフ会議で固まるキャンプ1軍メンバー入りは、昨年の社会人日本選手権でMVPに輝いた実績などで、現状では当確ランプ。さらに球団関係者は「チームに必要なのは左の中継ぎ。あれだけ腕を振れるし、ボールに勢いがある。コントロールも戸根より上」と、中継ぎ起用の可能性が高いことを明かした。巨人にとって、左の中継ぎは昨季のウイークポイント。山口鉄、2年目の戸根が防御率4点台と不振に陥り、オフにFAで前ソフトバンク森福を補強した。池田も左の即戦力ルーキーとして、期待がかかる。

 池田は新潟明訓、専大、ヤマハと、主に先発マウンドが主戦場だった。ただ入寮時などに「いろいろな役割を経験してきたので、任されたところで頑張りたい」と話しており、起用法にこだわりはない。ここまでの合同自主トレでは基本動作の確認が主で、まだブルペンに入っていない。「40メートルの距離で回転のいいボールを投げること。そしてキャッチボールの1球1球を大切にすれば、コントロールは自然と磨かれる、ということでした」とトレーニングコーチの言葉に耳を傾けながら、順調にメニューを消化した。【中島正好】