主将も主砲も任せろ! 阪神福留孝介外野手(39)が順調に沖縄・宜野座キャンプの第1クールを終えた。昨オフに新キャプテンとなったベテランは、周囲を和ませるムードメーカーとして活躍するばかりか、自身も走攻守に絶好調。4番打者を任される可能性も高く、金本監督2年目の戦いを引っ張っていく意欲にあふれている。
宜野座のスタンドに詰め掛けた阪神ファンはもちろん、選手もみんな笑顔になる瞬間があった。5日、午前中に行われたベースランニング。前日同様、福留に要求された鳥谷が本塁へ滑り込む。次の瞬間、ルーキー大山が駆け寄り「アウト!」と、まさかの判定だ。「なに~?」とばかりに驚き、笑う鳥谷。仕掛け人はすべて、新キャプテンの福留だった。
「あれは大山に勇気をつけさせるためにね。もうちょっと、はっきりアクションできたらよかったんだけど。若い選手からは声をかけづらいでしょうし、僕から声をかけたほうがいい。そういう状態をつくってあげたいと思って」。ベテランはニヤリと笑った。
若手が少しでも早くチームに溶け込めるように、との思いからユニークな仕掛けを繰り出した。同時に、勝負のシーズンを迎える鳥谷にも配慮している。周囲もそれを理解し、のびのびしたムードが漂った。
そんな細かい気配りができるのも、福留自身が好調だからだ。フリー打撃では64スイングで9本の柵越え。次々にアーチをかける姿が第1クールで目立った。
「打撃はまだまだです。でもせっかくお客さんが来てくれているので無理して打ちました。少しでも喜んでいただければと…」
そんな福留には主将と同時に、主砲としての期待がかかる可能性が大きい。新加入キャンベルの状態にもよるが、最年長選手の4番打者は十分、あり得る。だがプレッシャーはまったく感じていない様子だ。
「4番どうこうというか、何番と言われても自分がやることは大きく変わるわけではない。やれることをやって、しっかり準備しておく。それだけだと思います」。主将で主砲を堂々と受け止め、チームの勝利を目指す。4月に不惑を迎えるチーム最年長が新しいシーズンへ順調な滑り出しを見せている。【編集委員・高原寿夫】



