日本ハム上原健太投手(23)が幸運な巡り合わせを発奮材料に3年目の来季、本格ブレークを目指す。22日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレ。来季は6月に地元沖縄で球団初の主催試合が開催される。「ぜひ投げたい」と、先発登板を熱望。シーズンを通して先発ローテーションを守るという目標も実現させる。

 「やっぱり、投げてみたいですよね」。照準を合わせたのは来年6月26、27日のソフトバンク戦(那覇)だ。球団初の公式戦沖縄開催は、うるま市出身の左腕にとってモチベーションが上がる。「地道に結果を積み上げていけば1軍で投げ続けられる。沖縄でも、ぜひ投げたい」と、凱旋(がいせん)登板を熱望した。

 成長した姿で故郷に錦を飾る。「開幕から先発ローテーションに入って投げ続けた中で、その試合を迎えられること」。来季は1年間、先発ローテを守るという目標を持つ。「そこ(凱旋登板)だけでは、ダメなので」と開幕ローテを勝ち取ることが最優先になる。

 今オフに取り組む大胆な投球フォーム変更も着実に土台が固まりつつある。上投げからサイドスローへモデルチェンジ中で、この日もキャッチボールで入念にフォームを確認した。「年明けからブルペンに入ります」と、1月からはマウンドでの投げ込みを開始する予定を組む。「来年は、やらなきゃいけない」と、自覚も十分。今季は初勝利を挙げ、1軍での先発機会も多く与えられた。「しっかり経験を生かして、つなげていきたい」。ひと皮むけた姿を地元で披露できた時、チームにとっても欠かせない戦力になっているはずだ。【木下大輔】