阪神藤浪晋太郎投手(24)が7日、秋季高知・安芸キャンプのブルペン投球で、伝説の“ヨシボール”を試投した。捕手を座らせて46球を投げ、うち5球を試した。
「そんな深い意味はないです。遊びの中でもいいものが見つかればいい。新鮮と言えば新鮮ですけどね。普段はしない投げ方なので」
伝授したのは金村投手コーチだ。日本ハムでの現役時代に佐藤義則コーチから教わり、その握りを藤浪に伝えた。「(藤浪に)ない軌道というか。遊び感覚で投げることによって、指先の感覚がよくなったりすることがあるから、ピッチングの幅を広げるという意味でね」。
“ヨシボール”は佐藤氏が現役時代の勝負球で、直球の軌道から、ストンと真下に落ちるように動く。日本ハム時代のダルビッシュも得意としていた球種だ。金村コーチは「僕は(ダルビッシュと)一緒にやってたから。きれいに縦に真っすぐの軌道から落ちるボール。晋太郎とか僕とかスライダーピッチャーは、きれいな縦回転のカーブは投げられないので」と効果的な新球になると説明。「(今季の)晋太郎は常に全力でしか投げられなかったから、今は軽く投げる練習をしている。そうやって体でコントロールつけています」と続けた。
藤浪は「ブルペンに入っている感じでは真っすぐとか(生かせて)、いいかなと思っています」と好感触。投球の幅を広げ、完全復活を目指す秋だ。【真柴健】
◆ヨシボール 阪急・オリックスで通算165勝を挙げた佐藤義則氏(64=現楽天コーチ)が、現役時代に武器にした落ちる変化球。名前の「義則」から愛称がついた。指が短かったためフォークを投げられず、中指と人さし指の2本を横にして親指の間に挟み、その間から抜くように投げたという。佐藤氏がコーチを務めた日本ハムでは金村やダルビッシュ、阪神では谷中、ソフトバンクでは武田や東浜らが直伝された。



