意中の“恋人”とファーストコンタクトだ!! 阪神がFA交渉解禁日の15日、今オフの補強で獲得を目指す、オリックスから国内FA宣言した西勇輝投手(28)と「初接触」した。西宮市内の球団事務所で谷本球団副社長兼球団本部長が「(連絡を)取るのは取りました」と話した。

同副社長はこの日、球団事務所で勤務しており、電話でラブコールを送ったとみられる。当初から交渉は非公開の方針。この日もあらためて「変わらず、ですね。そういうこともちょっと控えたいと思います」と言い、初交渉の日程を明かさなかった。野球人生の決断を下す西の心境に配慮した形だが、この日は初めて連絡を取り、1歩進んだ。

早ければ、今日16日にも初交渉が行われる可能性が出てきた。同副社長は18日の秋季キャンプ打ち上げに備え、週末は高知・安芸入りする予定。今週平日のアタックなら「11・16」が最短だ。安芸にいる矢野監督は前日14日に「前に進むという感じがあれば喜んで行かせてもらう」と話すなど、今後の展開次第で交渉役名乗りに意欲を見せる。

同副社長はキャンプ中の指揮官出馬について「可能性があるかと言うと、そりゃあるんでしょう」と否定せず、最大限の誠意を尽くすスタンスだ。今季は先発陣も駒不足に悩み、通算74勝右腕を来季のエース格として構想。4年の大型契約を用意し、資金源が豊富なソフトバンクなどとの争奪戦を1歩も譲らない。今季最下位でチーム再建の切り札に見込む。「11・16」以降、虎の運命が動きだす。【酒井俊作】