異例の超短尺バットで臨む。ロッテ荻野貴司外野手(33)が21日、ロッテ浦和球場で自主トレを公開。76~77センチの非常に短いバットでフリー打撃を行い、快音を響かせた。昨季までは85センチのバットを短く持って使用。今季はグリップの感覚を得るため、小学校の中学年用のような長さに持ち替えた。

<過去の変わり種バット>

◆物干しざお 藤村富美男(阪神)はゴルフクラブをヒントに遠心力を生かせば打球が飛ぶと考え、37インチ(約94センチ)の長尺バットを使用。「物干しざお」とファンに親しまれ、自身の代名詞となった。

◆ツチノコバット 藤原満(南海)は1100グラムの太くて重いすりこぎバットを使用。それを勧められたのが福本豊(阪急)で、同じようにヘッドが重い1170グラムのバットを使用。形がずんどうでツチノコに似ていることから「ツチノコバット」と呼ばれた。

◆こけしバット 山崎賢一(大洋)は末広がりの形が嫌という理由からグリップエンドが角張った、見た目が「こけし」のバットを使用。使い始めた当初は自分でも恥ずかしい形だったというが、徐々になじんで成績を上げると、89年はベストナインに輝いた。

◆米国の短バット メジャー草創期にオリオールズなどで活躍したウィリー・キーラーは、77・5センチの短いすりこぎ型を使用。イチローの100年以上前に8年連続200安打を達成したヒットメーカーのバットは、日本の野球殿堂博物館にも展示。