敗退チームのドラマにスポットを当てる「胸張ってイイじゃん」を随時掲載し球児たちの奮闘に迫ります。
◇ ◇
7年ぶりの甲子園には届かず、選手たちはしばらく立ち上がれなかった。国学院久我山(西東京)の双木(なみき)悠人内野手(3年)は「このチームで甲子園行くために3年間やってきたので、ここで負けてしまって悔しいです」と声を震わせた。
偏差値70を誇る進学校で部活と学業を両立させてきた。一塁のレギュラーとしてチームを支える一方、学年トップクラスの頭脳も持ち合わせる。「5時に起きて、毎朝勉強してから通学しています。部活して帰宅後もまた勉強してみたいな繰り返しです」と努力を積み重ねてきた。志望校は東大理科二類。東京6大学でプレーすることが夢だ。「東大の試合も結構見に行ったりしていたので憧れます」。志望するきっかけとなったのは兄・寛人さん(23)の存在だった。寛人さんは東大硬式野球部でプレー。その背中を追い続けてきた。本来はこの日も球場で弟の雄姿を見届ける予定だったが、髄膜炎に感染して緊急入院。スタンドから声援を送ることはかなわなかった。それでも「ずっと応援してくれていたので感謝を伝えたいです。兄は東大で勝ち点を取れなかったので、そこを目標に頑張りたいと思います」と前を向いた。兄に追いつけ追い越せ。悠人の新たな挑戦がここから始まる。【田島優大】

