東海大海洋が競り勝ち、開幕から無傷の8連勝となった。4-4の7回表2死一、三塁。主将の6番横田光輝内野手(4年)が、内角の直球を強振。打球は三塁手の前で跳ね、勝ち越しの走者が生還した。記録はエラーだったが「チームが勝つことが一番。点につながって良かったです」と目を細めた。

野球ができる喜びを胸にプレーしている。福島県南相馬市出身。中2だった8年前に東日本大震災で被災。避難のため山形県へ引っ越した。「1、2カ月は野球どころではなかったです」。東海大山形高卒業後に静岡へ。ここで現在の仲間たちと出会った。50人以上の部員の中、4年生はわずかに7人。互いに支え合っている。「絆は深いと思います。主将の仕事も同級生がいるからやれている。自分1人じゃないんだという思いです」。

優勝争いは、これから本格化する。同大とともに開幕8連勝を飾り、V8へまい進する日大国際関係が最大のライバルとなりそうだが、「目の前の試合に集中して一戦必勝を目指す。チームの目標はリーグ優勝と神宮で1勝をすること」と冷静に話した。2010年春以来、18季ぶりのリーグ制覇に向けて歩み続ける。【河合萌彦】