高卒2年目の日本ハム田中瑛斗投手(19)が9日、イースタン・リーグDeNA戦(鎌ケ谷)に先発し、4回7安打(2被本塁打)4失点で3敗目を喫した。

「今日はいいところが、なかったです」と変化球の制球に苦しみ、ストライクゾーンに集まった直球を捉えられて、反省した。

この日は結果を出せなかったが、着実にレベルアップしている。2軍戦では主に先発で8試合に登板し、防御率3・27。「投げさせてもらって、試合でつかむ、いい感覚は少しずつ感じています」と基礎体力を高めながら、試合の中でのスタミナもアップしてきた。

2軍首脳陣の期待も高い。加藤2軍投手コーチは「フォームが安定して、ムラがなくなってきた。でも、体はまだまだ」と話す。ただ、投げる土台が出来れば「とんでもない投手になるかもしれない」。身長184センチから投げ下ろす真っすぐの力強さが最大の売り。多彩な変化球を投げ分ける器用さもあるだけにポテンシャルの高さは若手投手の中でも屈指の存在だ。

他球団では広島山口や中日清水ら同学年右腕が1軍デビューし、チーム内でも吉田輝が12日にプロ初登板初先発を予定するが、田中瑛は「刺激にはなりますが、焦らないようにしたい」。次代のエース候補は、自分の出番が来るまで、鍛錬を続ける。【木下大輔】